2024年2月5日月曜日

雪の日に思う 成績算出の終了

今日は朝から学外での打ち合わせがあり、今にも雪が降りそうな重い空の下でアレコレ作業をしてようやく研究室に。もうその頃にはかなり吹雪いていて、家路を急いで脇目も振らずに駅へと急ぐ教職員が少なくなく。

なぜこんな日に研究室に?

私が担当する講義を履修する1年生の補講(最終課題)の日程が定まらなかったので、その調整のためです。最近の学生は、SNSをメインのコミュニケーションツールとしているため、大学から付与されたメールを読んでくれる頻度が少ないんですよね。このようなコミュニケーションギャップを生むならば、いっそのこと大学がメールを用意する必要もないのではないかと思う、大雪の日であります。

学生からの返信を待ちつつ成績算出の作業を進め、ほぼ出そろいましたが、最後の1ピースがないのでここで中断。雪を眺めに。

研究室前から


メールでの学生への連絡のお話。おそらく同じような現象がそこかしこの大学で起きているような気がします。ゼミではSNSでグループを作ってやりとりしますし、学生に連絡を取れない状況下では「SNSでも返事来ませんか」「来ないねえ」という会話で「万策尽きた」ということになります。

公式の連絡手段である電子メールは、今や非公式コミュニケーションツールであるSNSに凌駕されてしまっていますね。


2024年2月4日日曜日

卒業研究発表会を終えました

夏以来、もどかしい体調のまま越冬となり、ブログの更新が滞っておりました。その間に4年生たちは卒業研究を執筆し、その発表まで終えるに至りました。お疲れさまでした。

さてさて、今年度の題目は以下の通りです。

「喜田家町屋店2階和風サロンの活用のしかたについて」

「北千住魅力発信プロジェクト〜SNSによる魅力発信を中心に〜」

「地域におけるキャリア支援の可能性 ーフリーペーパーを題材としてー」

「まち歩きプロジェクト -オープンキャンパスにおけるコンテンツのための計画として-」

「キャンプ場経営による地域活性化についてー富士宮市における事例をもとにー」

「東都生協との協働による居場所づくりプロジェクト」

「足立区における子ども食堂の課題について」

「北千住魅力発信プロジェクト 〜商店街を中心とした街歩き〜」

「SDGsビジネスに関する実践報告ー足立区企業との協働バッグ制作ー」

「スタンプラリーを活用した地域活性の手法について〜自然の景観に着目して〜」

研究室のカラーが出ていますね。発表は口頭によるものでしたが、スライドを印刷して研究室の壁面に張り出してみました。なかなか壮観です。どのような壁紙を貼るよりも素晴らしい壁になりました。


4年生10人、3年生11人、2年生(新3年生)もこれくらいの人数になるのかな。現状の分析だけでなく、これからの社会を見据えた調査・活動・研究を志向していきたいと想います。

3年生もこれらの研究を継承すべく多数見学に来てくれました。多謝。




2023年11月4日土曜日

北千住ウォーク 学生が企画した、まち歩きイベントを開催しました

足立区生涯学習センターと協働させていただき、学生が考案したコースをテクテク歩いて回るイベントを開催したので、様子見に行ってまいりました。

北千住というまちは本当に底知れない深みと面白味を持っているまちでしてね。私たちが普段気づかないような路地、空間、店舗について学生から気づきをもらう 、そんなイベントです。

参加していただくとわかるのですが、コースの選択なんてはっきり言ってどうでもいいんですね。それより面白いのは、普段、絶対にコンタクトしない人・集団間のコミュニケーションなんです。最初は緊張感の漂う微妙な雰囲気のなかスタートしますが、同じものを見、学生がポイントを説明、それに対する質問という流れの中でギクシャクした関りが滑らかになってきます。そうすると、「昨年も参加したんだよ」とか「関原三丁目の篠原製菓と雷おこし作っていただろ」というような嬉しいお言葉も聞かせていただいたり。

今回の目玉は、インスタグラムのアカウントを学生のサポートのもとにお作りいただいて、まち歩き中に撮った画像をアップして楽しみましょうという内容でした。まだ開店していないお店についても、店の軒先でその店のインスタを一緒に開いてあれこれと談議。学生に言わせると、ハイブリッドまち歩きなのだそうです。いろいろ考えますね。

4年生は成し遂げたこの企画をもとに卒業研究(プロジェクト報告書)を書き、サポートに回った3年生はこのプロジェクトを次年度継承する権利を得ます。

来年まで見越せば4代にわたって続くプロジェクトになります。協働していただいている足立区生涯学習センターの皆さんには心から感謝申し上げます。またご一緒させてください。

 

北千住の魅力の1つ 路地をゆく

 

2023年10月30日月曜日

学祭「MIRAI Fes.」におけるゼミ出展が終わりました

9月の後半に後期講義が始まったのですが、その前後からゼミ出展で忙殺されており、ブログの更新も滞っておりました。その他に「しなければならないこと」を背負って一心に走り続けましたが、こぼれ落ちてしまったことがあると思います。これから注意深く道を戻り、拾い集めますので、「返事はまだか」との思いでいらっしゃる皆さん、どうかお許しください。

ゼミ出展は好評のうちに終えることができました。コロナ禍による断絶を経て地域活動が再開され、今年は学祭でも飲食がOKとなりました。我が研究室の学生は総力を挙げて、これまで研究室で学んだ先輩たちの業績を引き継ぎ、日頃からお世話になっている地域企業との協働の成果である商品群を販売しました。


出展会場

会場となった教室は広くて良いのですが、大学正門から最も遠く、さらに建物入り口には今回の商品展開上、競合する商品を販売するキッチンカーが横付けされ、非常に困難な販売環境に置かれました。これはかわいそうでしたね。。。学生からは運営側に対する恨み節も聞こえてきましたが、そうした思いがガソリンになって成功に向けてひた走ることができました。

販売する商品が、コーヒー、日本茶、和菓子数種類と多岐に渡るとともに、イートインも設置したので、学生は周到に価格戦略と販売戦略を組み立てていました。地元企業の皆さんの多大なバックアップもあり、いろいろな知恵をつけていただきながらの戦略立案と実践でした。

イートインでは飲み物とお菓子をセットで販売し、コーヒーのドリップにはTAMA Coffee Roasterさんも携わっていただきました。卒業生も多数訪れてくれて、このカフェで歓談のひと時を持つことができました。

Tama Coffee Roasterさんとの協働 Tokyo Mirai Blend
ラベルは絵でお仕事をしているゼミ生のオリジナル作品です。


茶匠おくむら園さんとの協働 日本茶の「東京未来ブレンド」です

復刻した「密ドラ」喜田家さんとの協働です

喜田家さんの人気商品「東京1010」
まるで洋菓子のような

同じく喜田家さんの人気商品「江戸太鼓」
塩味が効いて美味しい

喜田家さんのプリンセスマロン 
ラベルは卒業生のオリジナルデザインを復刻してもらいました

おかげさまでお菓子類はほぼ完売。

TAMA bag

現4年生がデザインに携わらせていただいたTAMA bag(Tama Coffee Roaster、(株)マーヤとの協働)も完売。

売上が立ち、学生は出資した金額が1.6倍になって戻ってきてほくほくしていました。経営系の学生として面目を保った形で終わらせることができました。

片付け後の研究室でのLabメシ
食べ終わって2次会へGo

学生にとっては充実した学びの機会でした。携わっていただいた企業の皆さま、誠にありがとうございました。

2023年8月20日日曜日

モスク(イスラム教寺院)へのフィールドワーク

いつもお世話になっている郭教授のゼミと合同フィールドワークへ行ってきました。対象は東京にあるモスク(イスラム教寺院)。総勢16名。途中から学生の団体であることをよくわかっていないオバサンも紛れ込んでの珍道中でしたが、ガイドさんの説明もわかりやすく、施設内でトルコの食文化をわずかですが堪能し、礼拝にも参加してきました。

近年とみに調査研究対象としている密教寺院と、このモスク、いつものことなのですが、堂内の装飾と信仰について深く考えさせられます。像や器はなく、壇もない。権威や権力を象徴するものが何もないのです。

 また、個人の信仰の表現についても。

「さあ礼拝の時間だよ、モスクにいらっしゃい」という呼びかけ(アザーン)を朗々と詠唱した後、すぐにスマホをいじりだしてくつろぐ詠唱者の姿が印象的でした。これには学生たちも驚いたようで礼拝後「あれ、いいんですか?」と質問攻めに。やたら儀式ばったり、畏まることが当たり前とされるこの社会の宗教の在りようからの乖離に驚いたようでした。

「いいんだよ。信仰は心の問題だからね」と私。もちろん、ムスリムだって畏怖の念を知らないわけではないですから、時と場合によるのですが。

信者の皆さんの行動を観察していると、それぞれの気持ちで聖地メッカへ向けて祈りを捧げていることがよくわかります。画一的な動きもするけれど、それは全体の構成においては「部分」に過ぎません。寺院における内陣と外陣のような隔ては、イマーム(指導者)と信者の間にはなく、神の前にすべての人は平等という形がモスクのなかに貫かれています。

日本国内のイスラム教信者が増えていると言われています。このモスクのガイドさんの説明にもありました。日本国籍を持つ方のなかに少しずつですがムスリムになる方も増えてきているようです。なぜなのか。その理由はさまざまでしょうが、宗教の「市場化」が後押ししていることは否めないと思います。信仰と金銭との結びつきの強さ、それに対する懐疑といってもいいかもしれません。宗教が「職業」となったとき、労働市場に引きずり出されることは必然であり、その労働に伴う営為により何が得られるのか、コストパフォーマンスが求められることが少なくないように思います。

このモスクの見学に料金は要りません。すべての人を受け入れようとする「気」の清浄さを感じます。

東京ジャーミイ

モスクの前で


2023年8月5日土曜日

卒業研究中間発表会(経営領域)が開催されました

モチベーション行動科学部・経営領域の卒業研究会が開催されました。

モチベーション行動科学部は、経営、心理、教育の3つの領域を学び、3年生からいずれか1つの専門に絞ってそのゼミ(研究室)に所属して勉強に励みます。近年、経営領域は学部中最多の学生が属するようになり、今年の卒業研究発表会は午前・午後の二部制にしなければならないほどの盛況となりました。

今年の我が研究室の卒研生(4年生)の研究題目は以下の通りです。まだまだ題目そのものを練る必要はありますが、およその方向性は出ています。 

1 喜田家町屋店2階和風サロンの活用のしかたについて

2 学生と地域の接点を可視化するプロジェクト

3 東京未来大学オープンキャンパスにおける街歩き企画の可能性

4 キャンプ場経営による地域活性化について

5 東都生協との協働による居場所づくりプロジェクト

6 足立区における子ども食堂の課題について

7 SDGsビジネスに関する実践報告 ー麻袋・足立区内企業との共同バッグ制作ー

8 地域の魅力を最大限引き出すスタンプラリーの活用方法

9 若年層向け足立区魅力発信プロジェクト

このうち1は昨年度の卒業生が手掛けたプロジェクトの後継です。色彩検定2級をもち将来はインテリアコーディネーターを視野に入れてキャリア構築を目指す学生の研究(卒業論文)になります。

2は、副題で絞りをかけるのですが、地域活性化を促すフリーペーパーの創刊を区内NPOとの協働で目指すプロジェクト報告書になります。長年、区内外で協働・共創に従事してきた学生の研究がどう結実するのか見ものです。

3は、一昨年度以来、生涯学習センターとの協働で継続している地域活性化のためのまち歩きプロジェクトを、オープンキャンパスに組み込む計画案です。長年、オープンキャンパスのボランティア(未来大では「キャンパス・クルー」と呼びます)に注力してきた学生ならではの研究になるでしょう。

4はキャンプを趣味とする学生が自らのキャリア構築と重ねて実施する研究となります。コロナ禍でキャンプが盛り上がりを見せましたから、その前後を比較すると面白い研究になりそうです。

5、6は、学生は異なりますが、ともにコミュニティの「居場所」にかかわる研究になります。一方は組合企業、もう一方は様々な地域主体がかかわるものですが、その背景にあるものは「格差問題」です。子ども食堂の最終目標は子ども食堂をなくすことであり、「居場所」をわざわざ他者が設けなくとも人々が自らの居場所を容易に見つけられるコミュニティの構築です。両学生とも、ほんとうに「子ども食堂」「居場所」が必要な人にその情報が届いているのか、利用できているのかという問題意識をもって研究に臨みます。

7は、これまでこの研究室ブログでもたびたび話題にしてきた、輸入されたコーヒー豆を入れていた麻袋を利用したバッグの製作・販売過程を追う報告書になります。

8は、その起源をお遍路や巡礼に求めることができるスタンプラリーが地域活性化に貢献できるのかどうかを問う研究になります。すでに複数回フィールドを踏んでいますが着眼点の良い学生なので調査結果をどのように展開するのか、楽しみです。

9は2人の学生の共同研究になります。経緯は3の研究と同じですが、北千住の地域資源は商店街であるという持論からこれをまち歩きに組み込んだまち歩きルートを作成し、それをさらにSNS等で情報発信するとどのように「つながり」や集客に成果が表れるのかを計量的に分析します。

まああくまで予定なので今後どうなるのかわかりませんが、うちのゼミだけでなく、経営領域のゼミの士気は高いです。 2月の卒業研究発表会が楽しみです。

午後の発表の様子


2023年8月1日火曜日

ほおづきが実をつけていました

毎年、このホオヅキが路傍に彩りを与えてくれて、楽しんでいます。

植物は裏切らないですね。